以前、旅日記でも取り上げたコトがある「日本一短い国道」。
それがここ、神戸にあるっていうのは、けっこう有名な話。

長さ、たったの187.1m。

ナビ上で見ると、その短さがよ~く分かる。

これはこれで、けっこう感動モノのネタなんだけど、以前来ているだけにイマイチ、自分の中で盛り上がらない・・・。

そんな国道174号線の沿線に、ひと際存在感を放つ建物がある。

それがここ、神戸税関だ。
今回のネタはコイツにしよう。

2代目庁舎となるこの建物は、今から約90年前の1927年に竣工した。

「帝国の大玄関番たる税関として決して恥ずかしからぬ近代式大庁舎」と称された日本最大の税関庁舎で、神戸港新港地区のランドマークになっていたが、阪神・淡路大震災で被災し半壊。
現在は、3代目となる新庁舎(1998年改築)が合体した形となり、最新鋭のインテリジェントビルとなっている。(Wikiより)

保全された旧館と合体した姿は、旧館を船体に見立てるとその棟の上に現れた新館(3代目庁舎)の高層部が船のブリッジにも見える…というのがポイントらしい。
外観は、東京桜田門にあった警視庁の旧庁舎によく似ており、ドラマや映画の撮影にもしばしば用いられるという。

「開かれた税関」を目標に掲げ、中庭および庁舎内の一部を公開しているらしいが、この時はあいにく、入ることは出来なかった…。ので、外から撮影。

税関前に設置された掲示板。
いったいどんなコトが掲示されているのか、マジマジと見てみる。

入札公示のお知らせ

詳細がこちら。
空調の保守業務委託やら、トナーカートリッジ等の購入に関わる単価契約だとか、多種多様に渡る入札事項が掲載されている。

その中で、気になるシロモノを発見。
55にある「車載式後方散乱X線検査装置」って一体、なんのことだろか…。
調べてみるとこの装置、とんでもない機械であることが判明。
「見えなかったものが見えた!
大型海上コンテナ、航空貨物、不審車輌、建屋内部での人物の動きなど、
従来の検査手法を覆す新X線検査手法で、テロ、密輸、密入国者などの管理を強化!
検査困難であった、プラスチック爆弾、液体爆弾、麻薬などをいち早く発見!」
つまり、コンテナ類の中身を検査するスグレモノのX線検査機らしい。

どんだけスゴイかと言うと、下の2枚の写真。

(上) 後方散乱X線画像(なにが入っているか、はっきりと区別可能)
(下) 従来の透過X線画像(全てが重なって分かり難い)
で、この写真にはなにが写っているのか?というと、バナナで満載となったコンテナ内と運転席後方の小さなスペースに、麻薬と銃器を含む危険物が隠蔽されている状態がはっきりと写っている。
密輸を水際で防ぐ、素晴らしい装置であるコトが判明。
こんな装置、あったんですね。
さらに掲示板を見ていると、またしても気になる書類を発見。
「領置物件の還付公告」

この単語をPCで返還…もとい変換すると、普通は「領地物件還付広告」と出る。
普段、「領置」なんて言葉はあまり使わないワケで、これはいったいどういう意味なのかというと、「
被告人・被疑者などが遺留した物、または所有者・所持者・管理者が任意に提出した物を、裁判所や捜査機関が取得し管理下におくこと」という意味らしい。
つまり、「押収」の一種であって、物の占有を取得し確保するという効果の面では差押えと同様。強制処分に分類されるようだ。
ではいったい、なにを押収したのか?というと…、
空気けん銃…!?
世の中にはまだまだ、知らないことがたくさんあるようだ…。