@ootaki親分より「アリランラーメン食べいきましょ」とのお誘い(呼び出し?)を受け、寒空の下、久々のセローで出撃してきた。
@ootaki親分:XR、ワタシ:セロー。
この組み合わせはホント、久し振り。最近ずっと、ロードだったしなぁ…。
やっぱ、軽いバイクは乗ってて楽!
…ってか、ホントはKSR&XRモタの予定だったんだけど、
KSRはエンジン掛からず、
修理したてのモタは、エンジンの吹け上がりがイマイチということで、(↓過去の画像)
結局、この形になった次第…。
そんなワケでアリランラーメン。
ワタシが最後に行ったのは、今から約7年前。
まだお店が集落の中にあって、「古市商店」っていう名前で営業してた頃。
↑普通に考えて、どう見てもラーメン屋さんとは思えない佇まい。
今では店舗の場所も引越しをして建屋自体も大きくなり、駐車場付きの立派なものになった。
「日本一分かりづらい場所&行きづらい場所にあるラーメン屋」ってよく言われてるそうだけど、たしかにそうかも知れない。
理由その①
最寄りのバス停から徒歩3分。しかし、肝心のバスが土日は9時台と17時台の2本しかない。
朝9時に着いたら帰りは夕方5時…。
理由その②
最寄りのJR駅は茂原駅(約20キロ)。同駅からタクシーで約30分で運賃約5000円。
理由その③
最寄りの鉄道駅は小湊鉄道上総鶴舞駅。タクシーなどないので、山超え10kmの道のりをひたすら徒歩。
そんな感じで、公共交通機関で来るのはほぼ不可能に近い。
結局、クルマかバイクか自転車ってコトになるんだけど、看板が出てるワケではないので、これがまたとても探しづらい。カーナビもグーグルMAPもなぜか変な道(田んぼのあぜ道とか)を案内するらしく、分かりづらさに拍車をかける要素がいい具合に揃ってるらしい…。
ちなみに、こんな場所。
開店30分前に到着したんだけど、既に20人ほどが待っている状況。
ここには、待ちの順番を書く紙(ウェイティングノート)なんてものは存在しない。
前にどんな人達が居て、自分の後にはどんなお客さんが来て…っていうのを、自分で確認・自己管理しておく必要がある。「日本一分かりづらい」と同時に、ある意味「日本一ハラハラするラーメン屋」と、言えなくもない。
ちなみに、「アリランラーメン」とは、にんにくやニラ等の滋養食材を使って作った、いわば滋養摂取ラーメン。
その名前の由来は、このお店のHPで確認することが出来る。
その昔、韓国に「アリラン峠」という峠があり、
その峠にまつわる物語の歌があったそうです。
そこで、当店の場所も峠であり、
「昔の峠越えというのは非常に困難で
元気を出さなければ越えられなかったはず」
そんなときに体力のつくものを・・・というイメージで考案されました。
(お店の
HPよりそのまま抜粋)
開店から10分。
自己管理的な待ちの順番を経て、やっと店内へ。
ここで安心してはいけない。
このお店の場合、実際に目の前にラーメンが運ばれてくるまでは気を抜いてはいけないのだ。
お店を切り盛りするのは、店主であるおばあちゃんと、二人の孫娘。
この三人からは客の順番が分からないので、
自分の順番は自分で守る必要がある。
店内に通され、注文を聞かれるまでじっと待つ…。
ちなみに、ワタシ達は20分くらい待っただろか。
しばらくしてやっと、厨房から声が掛かる。「ご注文は~?」
そうなったら、割り込まず、また割り込まれないようにちょっとだけ自己主張しつつ、席から大声で厨房に向かって注文を入れる。
「アリランチャーシューの大、二つ。辛さは普通で~」みたいな感じ。
まれに、このルールを知らずに結果的に割り込んで注文するお客さんが出たりもするんだけど、そうなると注文を待ってるお客さん数組から「順番が違いますよ~!」的な指摘を受けることになったりする。
こうなるとちょっと、恥ずかしい…。
順番待ちの状態から既に、前後のお客さんとはなんとなく「仲間意識」みたいなモノが芽生えており、ある種の結束力みたいなモノまで出来てたりするので、その辺の管理は客側できちんとなされてたりする。
これ、このお店の副産物的な価値観かも知れん。なかなか味わえない感覚。
無事注文を終えたからと言って、安心は出来ない。
言われたものを粛々と一生懸命作るお店の方達には、
そのラーメンがどこのテーブルの、誰からの注文なのか、そこまで把握はしていないのだ。
「アリランチャーシュー大のお客さん~」とか言いながら、出来上がったラーメンを厨房から運んでくる。
そこで、注文の順番を暗黙の中で確認していたお客さんの方で、「それワタシ!」と自己申告した上で、初めてラーメンが目の前まで運ばれてくるという仕組みなのだ。
ちなみに、店内の客席数はざっと、40席くらいだろか。
お店の場所が分かりづらい。
公共交通機関ではほぼ無理。
やっと到着すると、順番待ちがなんと客任せ。
注文もお店の調理するタイミングで、順番はこれまたお客さん側での管理。
そんなコトを経て、やっと辿り着いたアリランラーメン。
ちなみに、オーダーしたのはアリランチャーシュー大。
パッと見、かなりのボリューム。実際、相当な量があった。
茶褐色のスープに、大きめにカットされた野菜(たまねぎ&にんにく)がゴロゴロ。
醤油とごま油のいい香りが…。
スープを、ひとくち。
おおっ!
すばらしき、圧倒的に旨みたっぷりな絶品スープ。
やばい…。やっぱこのラーメン、うめぇ…。
チャーシューを煮た肉ダシに、かなり濃いめの醤油ダレ。
ちょっと「竹岡式ラーメン」に近い感じがするけど、大きな違いは「野菜のうまみ&甘み」がたっぷり入っているってコト。滋養摂取ラーメンと言われるのはその部分。
タマネギ・ニンニク・ニラから染み出した野菜エキスと、自家製麺の相性はバツグン!
ちょっと厚めにカットされた自家製チャーシューも、口の中でほぐれるほどの柔らかさ。
もう箸が止まらん…。
そんなワケで、あっという間に完食。
今では、千葉三大ご当地ラーメンの一つって言われるほどの有名店になったみたいだけど、そういうお店にありがちな「驕り」とかは微塵も感じられない。
注文方法がちょっと難しいのも、3人でピークを回すが故の苦肉の策…というか、長年培ってきたこのお店なりのやり方。ある意味、客側に迎合しないようにも見えるけど、回転率を上げるとか生産性上げて利益を確保するとか、そういうのとは明らかに一線を画したところに、このお店の魅力があるのかも知れない。
ここはなによりも、おばあちゃんの人柄が素晴らしく良い。
7年経った今も、あの頃と変わっていないっていうのが、個人的には心地よかった…。
(是非、
旅日記のレポをどうぞ~)
ごちそうさまでした。
いつまでもお元気で、美味しいラーメンを作り続けてください。